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肚を括ることのできる採用をする、ということ

投稿日時:2012/10/16(火) 11:10rss


千年続く 会社をめざそう㊸
■肚を括ることのできる採用をする、ということ■

 
 

前回に引き続き、私の採用責任者時代の失敗から学んだことを
お伝えしたいと思います。
 
採用活動を始めた最初の2~3年、何とも納得できない現象がありました。

それは、
 
「内定を出した途端に豹変する」
 
ということ。

内定をもらうまでは明るく、元気で、素直で、
二言目には「何でもやります!」。
 
その魅力に惹かれて内定を出すのですが、内定を出したとたん、
暗く、元気なく、自分のことしか考えず、
「○○は本当にやらなければならないのですか?」となってしまう。
当時は何人かに一人はこのような“豹変”する子がいました。
 
最初は「騙された」と、その内定者のせいにしていたのですが、
そのうちに、自分の面接方法に原因があるのではないかと考えるようになりました。
 
「私は○○をやっていて、そこで□□という成果を挙げることができました」
 
面接中、こんな話がよく出てきます。
それに対して当時の私は、
 
「それは凄いね。そういうことができるなら、
当社でやっている△△で力を発揮してもらえそうだね」
 
などと、その言葉を鵜呑みにし、一人悦に浸っていました。
それほど厳しいものではなかったのですが、
採用担当者としてのノルマもありましたので、
「これで一人確定!」という気持ちがあったことは否定できませんし、
応募者から「いい人と思われたい」という気持ちが
なかったとも言い切れません。
 
しかし実際には、

・「(自ら)やっていた」のではなく「(嫌々)やらされていた」
・「成果を挙げた」のは自分の力量や思いによるものではなく、他力によるものだった

などといった場合がある。
豹変する子の多くはそういうタイプで、
嘘とまでは言わないまでも、自力でないものを自力とし、
それが内定の理由になっていることを自覚する彼らは、
等しく内定後に“豹変”するのです。
 
このことに気づいてから、私は
「面接では“性悪説”。採用したら“性善説”」を心掛けています。
 
内定を出す前は両目を開けて長所も短所もじっくり見極める。
想像や思い込みではなく、確実に事実で裏を取る。
人は嘘をつくつもりではなくとも、
結果としてそれに等しいことをしてしまうことがある。
でも事実は裏切らない。
 
「なぜそうしようと思ったの?」「障害が生じた時あなたは何をしたの?」
「どうしてその苦難を乗り越えることができたの?」とどんどん詰める。
本当に“自力”によるものであればスラスラと答えられる。
少しでも事実ではなければ答えは詰まる、窮する、しどろもどろになる。
 
このように“性悪説”に立った問答をすることで
応募者の“素”の姿が顕かになり、
結果としてお互いの「ミスマッチ」は解消される、
そういうものだと思います。
 
また短所にも徹底的にスポットを当てる。
その子の長所・短所を十二分に知り尽くしたうえで、
「私はこの短所を認め許すことができるか、
ないしは責任を持って改めさせることができるか」で、
内定を出すか出さないかを判断する。
そういう姿勢が大切であることを学びました。
 
そしてこのような意思決定をしたとき、
彼・彼女をわが子のように育てていくことの
肚括りができるものだと思っています。



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ボードメンバープロフィール

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かめい ひでたか

1965年岐阜県生まれ。89年名南コンサルティングネットワーク入社。2001年より取締役。後継者育成や経営計画立案を得意分野とする。愛知近県の後継者を対象にした勉強会を各地で主宰するなど、「事業承継」をライフワークにしている。月刊ニュートップリーダー(L.)連載『事業承継の王道』など、執筆・講演活動も精力的に行なう。

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