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人の真価、ということ

投稿日時:2011/05/16(月) 14:51rss

千年続く 会社をめざそう⑪
■人の真価、ということ■

新人とベテラン、一体何が違うのだろうと考えた時、多分それは「失敗の多さ」にあるのだろうと思います。もちろん、失敗は多くても、そこから学ぶことが少ない人は、何ともなりませんが・・・
 
一方、人の真価というものは、緊急時・非常時にはっきりと現われるもの。この真価もまた、「失敗の多さ」とそこから気付くこと、学ぶことの多さによって磨かれるものだと思います。
 
元来人間は、利己的で、保身的で、わがままで、自分勝手で・・・
そんな人間が若い頃はどうしても「我」が出る、というよりも、「我」しかないから、どうしても利己的で、保身的で、わがままで、自分勝手な言動を取ることになる。
 
ところが、そんな言動を取っていて、うまくいくはずがなく、衝突したり、クレームを受けたり、雷を落とされたり・・・
 
そのような経験の中から、何をやってはいけないのか、どうしなければならなかったのかを学んでいく。結果として「他責から自責へ」「自利から利他へ」と自己革新していくのだと思います。
 
ところが、失敗が少なかったり、失敗しても他責や自利から抜け出すことができなかったら、人間が磨かれていかない。そういう人は、「まさか」の時に、人から疎まれるような行動しか取れない。だから人心が離れていってしまうのだろうと思います。
 
人は失敗からしか学ぶことができません。成功は、確かに嬉しくて、楽しくて、満足して、有頂天になることができます。しかし、学びは少ない。人は失敗から多くのことを気づき、学ぶことができるのです。
 
よって失敗を恐れず、失敗から気付き学ぶ姿勢が何よりも必要です。
 
そして人の上に立つ者にとって、いかに社員さんや部下に「効果的な失敗をさせることができるか」が最大のテーマになります。要するに、社員や部下の失敗を心から喜べるようでないといけない。社員や部下の失敗に対しては、「顔で怒って、心で笑う」といった二重人格的対応が大切なのだと思います。
 
まさかのときに、本当の真価が問われる。その真価は、失敗とその受け止め方、対処の仕方によって磨かれていく。自分自身の人間的成長を考えるときも、部下育成を考えるときも、大切な視点だと思います。





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ボードメンバープロフィール

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かめい ひでたか

1965年岐阜県生まれ。89年名南コンサルティングネットワーク入社。2001年より取締役。後継者育成や経営計画立案を得意分野とする。愛知近県の後継者を対象にした勉強会を各地で主宰するなど、「事業承継」をライフワークにしている。月刊ニュートップリーダー(L.)連載『事業承継の王道』など、執筆・講演活動も精力的に行なう。

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