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2012年07月17日(火)更新

実は過去は変えられる、ということ

千年続く 会社をめざそう㊳
■実は過去は変えられる、ということ■




 
先日、目からウロコの話をうかがいました。
 
私はこれまで「過去と他人は変えられない。変えることができるのは未来と自分」と
お伝えしてきました。

過去の出来事にうじうじせず、変わらない周囲を恨むことなく、
自分と未来を輝かしいものにする、そういう考えの大切さを示すものです。
 
しかしある方から次のようにお聞きしました。
 
「未来は変えられないが、過去は変えることができる」
 
この言葉を聞いた時には、正直、耳を疑いました。
「表現の仕方を間違えられたのだろう」と思ったのです。
 
ところがその方は大真面目で、「言い間違えたわけではないですよ」とまで念を押します。
 その意味をおたずねしたところ、次のような回答が返ってきました。
 
「未来はまだ起こってないのだから変えることはできません。
また過去に起こってしまったことそのものは変えられません。
でもその出来事の捉え方は変えることができます。だから過去は
変えられるのです。」
 
なるほど、と唸るしかありませんでした。
 
人間はある現象に出会うと、一定の感情が生じます。
しかし同じ現象に出会ってもそれによって生まれる感情は万人共通ではない。
たとえば、叱られたときに生ずる感情は、怒りであったり、
悲しみであったり、感謝であったりする。
同じ人でもその立場や状況、また精神状態によっても違ってきます。
 
なぜこれほどの違いを生ずるのか。
それは起こった現象に対する「捉え方」にその原因があります。
 
「叱られた」という現象に対して、「俺だって一生懸命やっている」と
捉えれば「腹が立つ」。
「また叱られちゃった。嫌われちゃうかなぁ」と捉えれば「悲しい」。
「この人は私を育てようとして、
勇気を持って叱ってくれている」と捉えれば「ありがたい!」。
 
そしてどの捉え方が自分を、そして周りを“幸せ”にできるか? 
これは火を見るより明らかです。
 
以前、どこかの国のトップが
「最小不幸社会の実現をめざす」などという言葉を使いましたが、
全くナンセンスです。

今に幸せを感じることができなかったら、
いつまで経っても幸せになることなどできない。
 
「過去と他人は変えられない。変えることができるのは未来と自分」
 
これからはこの言葉と共に、
 
「過去の捉え方を変えることで、人はより一層幸せになることができる」
 
という一言を加えようと思います。
 
 


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