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2013年06月25日(火)更新
「好き嫌い」で決める、ということ
千年続く 会社をめざそう㊽
■「好き嫌い」で決める、ということ■
経営者の立場では、最終判断は自らせざるを得ません。
部門長の立場でも、すべてとは言わないまでも、自ら決めざるを得ない場合があります。
その場合、人に意見を訊くことはできても、決めてもらうことはできない。
否、たとえ決めてもらったとしても、その責任はすべて自らが負わなければなりません。
どうせ最終責任を負うのであれば、やはり自ら意思決定したほうがいいでしょう。
今回は、意見を求められる立場の人間として、その判断基準について考えてみたいと思います。
人は意思決定をする際に、概ね三つの観点で判断するものです。
一つは「正しいか、正しくないか」。もう一つが「できるか、できないか」。
そして最後に「好きか、嫌いか」です。
最初に結論を申し上げれば、トップとしても最も好ましい意思決定基準は
「好き嫌い」であって良いと思います。
どれだけ正しくても、どれだけできることであったとしても、
好きでなければ長続きはしない。
長続きしなければ成果など上げることはできず、
結果からすれば「やらないほうがまし」ということになります。
逆に、その判断時点においては周りから否定されようが、
罵られようが、バカにされようが、本当に好きなことをトコトン追求していけば、
いつの間にか新たな価値観が生まれ、正しくなってしまう。
また「好きこそものの上手なれ」とはよく言ったもので、
不可能だと思われたことでも、好きなことなら可能にしてしまう。
「好き」にはそれだけの強烈なパワーが内在しています。
しかしながら、「好き嫌い」での判断には、前提条件があります。
第一に、夢の実現に繋がっているものであることであり、
第二に、周りに喜びや幸せを与えるものであることです。
この2条件が伴っていない「好き嫌い」は単なる我欲の表れであり、
どこかの製紙会社の御曹司のような大きな過ちを犯すことになります。
優良企業の経営者の中に「好き嫌いで判断しても間違うことはない」と
断言される方が多くいらっしゃいますが、
まさしくこの2条件を兼ね備えておられるから間違えることがないのだと思います。
一方で、「正しいか、正しくないか」や「できるか、できないか」に固執し過ぎると、
経営に幅がなくなります。中でも「正しさ」は、移ろいゆくもの。
その時点での正誤の判断は、数年後には全く異なる結果となっている場合さえあります。
積極的に「好き嫌い」判断基準をお薦めいたします。
ただし、2条件が伴うものであることがあくまでも前提です。
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