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2013年07月19日(金)更新

最高のものにふれる、ということ


千年続く 会社をめざそう㊾
■最高のものにふれる、ということ■


 
 
私は若手の経営者・後継者の方々に、
「時には最高のものにふれてみること」をお勧めしています。
それだけで心が豊かになり、明日への活力になる、と。
 
それはどんな分野のものでもよいと思います。
 
私が必ず年1回は足を運ぶのは、歌舞伎とクラシックのコンサート。
それ以外に、落語や狂言なども、興味の対象。
街に張り出されるポスターなどを見て、心躍るものに出会っただけでも、
幸せな気分になります。
 
お聴きしたところによると、「鎌倉シャツ」で知られる、
メーカーズシャツ鎌倉の創業者・貞末良雄さんは
「経営者はグレートコンシューマたれ」と
おっしゃっているそうです。

自分でお金を使ってちゃんとしたものを食べたり買ったりするから、
ものの価値がわかる、審美眼、審“物”眼、のようなものを養えるとのこと。
 
また、池波正太郎さんもその著書「男の作法」の中で、
若くてカネがないときでも、少し小金を蓄えて、
一月や三月に一度は、しっかりとした店でよい料理を食べろ、
と書いていらっしゃいます。
でないとものの価値がわからない人間になる、
戦前は、カネがなくてもみんなそんなことをしていた、と……。
 
私もお二人の考えに全く同感です。
 
今年に入って、六代目・中村勘九郎さんの襲名披露と、
柳家三三さんの公演に行って参りました。
 
一部の社員を説得して連れて行ったのですが、
いずれも「初めて」という彼らは、その本物の素晴らしさに、
「何かわからないけど、いい……」と感激していました。
私自身「何がいいのか?」と問われても、言葉では説明が付きません。
ただただいいのです。
そしてその本物にふれた時、自分ももっと本物にならなければならないと、
心励まされるのです。
 
そこに理屈はありません。
 
私の尊敬する経営者の方々は、観るもの、聴くもの、食べるもの……。
その対象は様々ですが、一様に最高のものふれる機会を積極的に持っていらっしゃいます。
それは、いわゆる浪費や贅沢とは違います。
 
ぜひ、本物、最高のものにふれる機会を
積極的に持っていただければと思います。


 

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