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2011年04月13日(水)更新

復興支援を考える

千年続く 会社をめざそう⑨
■復興支援を考える■

3月11日から既に1ヶ月が経過しました。地震と津波という天災と、原発事故という人災の犠牲になられた方々に改めてお悔やみ申し上げますと共に、被害にあわれた方々に、心よりお見舞い申し上げます。
 
この大震災を通じて、私達はいくつかのことをきちんと考えておかなければならないと思います。既に多くの方がおっしゃっていますので、今さらという感もありますが、私なりの考えとしてまとめておきたいと思います。
 
第一に、この国に生まれ育ってきたことの誇りを取り戻さなければならない、ということ。私達はこれまで、心ない情報と教育によって、徹底的に日本国民であることの誇りとプライドを失わされてきました。しかし今の今、東日本で被害にあわれている方々の規律ある行動と、自ら被害者であるにも関わらず、世のため人のために尽力されておられる方々の姿を見聞きするにつけ、「何と素晴らしい国に生まれ育つことができたんだろう」との気持ちを禁じ得ません。今まさに、この姿を通して、社員さんに、子ども達に、「この日本という国は、こんなに素晴らしい国なんだ。誇りを持って生き抜こう!」とのメッセージを発し続けていかなければならないと思うのです。それが人の上に立つ、人を教え導く立場の者の責任だと思うのです。
 
第二に、被害にあわなかった私達は、普段どおりの生活をしなければならない、ということ。「自粛」という上っ面の偽善行為のために、どれだけの人たちが泣いていることか。
経済はお金が動いてなんぼの世界。財布の紐を締めてしまえば、経済は悪化してしまう。「普段だったらやるのか、やらないのか?」「買うの、買わないのか?」「行くのか、行かないのか?」・・・「やる」「買う」「行く」のなら、今の今、そうすること。そういう問い掛けを常に行って、自らの行動をただしていかなければなりません。これ以上、経済を冷やしてはいけないのです。生活者としては、普段どおりの生活をすることが最高の復興支援であると認識しなければならないと思うのです。
 
第三に、被害にあわなかった私達は、普段の1.5倍稼がなければならない、ということ。経済という分野で担っていただいていた東日本の方々の力が、今の今、他のことごとに使わざるを得なくなっています。しかし日本全体からすれば、それがないと国力を維持することができない。ならば、私達被害にあわなかった地域の者たちが、その不足する部分を補っていかなければなりません。生活人としては普段どおりで良くっても、経済人としては1.5倍の努力が必要なのだと思うのです。義援金一つとっても、今はストックの中から出していますが、このままではいつか底を打ちます。普段どおりの生活をし、さらに義援金を出し続けるだけの儲けがいります。またインフラ整備に25兆円以上掛かるといわれています。稼いで、儲けて、法人税・所得税をたくさん払ってその資金に当てなければなりません。それには最低1.5倍の儲けがいる、そう思うのです。
 
私達はこの震災を、単なる災いで終わらせず、学びの、自己革新の、更なる明るい未来創りへのきっかけにしなければならない。そう心することが、自然からの尊い教えの受け止め方だと思います。
 

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