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約束を守る、ということ

投稿日時:2012/10/30(火) 09:35rss


千年続く 会社をめざそう㊹
■約束を守る、ということ■

 

 
「やるだけやってみます」
 
この言葉を聞いて、皆さんはどうお感じになりますか。
「困難なことでも何とかしようとする前向きな気持ちを感じる」方もいらっしゃるでしょうし、
「うまくいかなかったときの逃げ場を作っているだけだ」と
捉えられた方もいるのではないかと思います。
 
同じ言葉なのに、これだけ正反対の捉え方をされてしまう。
何だか面白いですね。
 
なぜこれほどのギャップが生じるのか? 
私は「この言葉を口にしている人が誰かによって感じ方が変わる」ように思います。
 
前者の感じ方ができる相手は、約束を守る人、ないしは、
その約束を守るための努力と時間を惜しまないだろうと確信できる人。
逆に後者のように感じてしまうのは、約束を守らない人。いかがでしょうか?
 
以前、同じようなお話をした時、
「そんなんだったら、約束なんてしないほうがましだ!」と
真顔で答えた方がいらっしゃいました(苦笑)。
これは本末転倒ですね。
 
私は「約束は成長への片道切符」だと思います。

約束することはとても苦しい。約束しないですむならそのほうが楽。
でも、きちんと約束をし、その約束を果たした先には、
それ以前の自分とは比べ物にならないほど別人の成長した自分がいる。
その上、人からの信頼も自然についてくる。
 
要するに、約束をする・しないは“成長”に、
約束を守る・守らないは“信頼”に影響を及ぼす。

表にまとめると、こんな感じでしょうか?



 
「約束もしていないのに守る、守らないというのはおかしい」と
お感じになる方もいらっしゃると思いますが、
“約束”を“期待”と置き換えていただければ、
その意味はわかっていただけると思います。

ここも一つのポイントですが、約束はしていないけれども
人から期待されていることを認識している場合、
それは約束しているのと同じことだと思います。
 
ただ自ら覚悟をもって約束するか、
結果として約束したと同じことになるかでは、全くもって、雲泥の差ですが……。
 
いずれにしろ、約束することができる人は伸び、
約束を果たす人には自信と信頼が集まり、
約束をしない人は堕落する、そういうことだと思います。
 
一方で「人は鏡」だと言います。
また一番守らなければならないのは「自分との約束」だとも……。
 
自分の目に映る相手の問題ということよりも、
「自分は今、どのタイプになっているのか?」
と、相手という鏡に映った自分に問い掛けてみることが大切なのだと思います。
 
自戒を込めて・・・





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ボードメンバープロフィール

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かめい ひでたか

1965年岐阜県生まれ。89年名南コンサルティングネットワーク入社。2001年より取締役。後継者育成や経営計画立案を得意分野とする。愛知近県の後継者を対象にした勉強会を各地で主宰するなど、「事業承継」をライフワークにしている。月刊ニュートップリーダー(L.)連載『事業承継の王道』など、執筆・講演活動も精力的に行なう。

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