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2011年05月30日(月)更新

「社長さん」を育てる、ということ

千年続く 会社をめざそう⑫
■「社長さん」を育てる、ということ■



先日、ある社長さんが、次のような話をしてくださいました。
 
「この前、うちの社員が嬉しそうに、『お客さんから
“あなたがこの会社の社長さんですか?”って言われち
ゃいました!』と報告してくれました。お客様からそ
う言って貰える社員を持てる私は幸せです」
 
本当にその通りだと思います。
 
人から“社長”だと思われるということは、
 
・誰よりもお客様のことを考えている。
・誰よりも会社のことを考えている。
・誰よりも会社の仲間のことを考えている。
 
と見られるほどの言動をしているということ。
こんなに頼もしい社員さんはいませんよね。
 
そんな社員さんをどう育てたらよいのか?
その切り口は、それほど難しいことではないと思っています。
一言で言えば、
 
「トップの仕事好きを社員さんに伝染させる」
 
ということ。元々社風というものは、
トップの言動を通じて定着していくもの。まさに、
 
 「トップが変われば社員は変わる」
 
なのです。
これは会社で言えば社長ですが、部門で言えば部門長でも同じことです。
 
よく自社の風土や社員さんの立ち居振る舞いに不満を口にする経営者がいらっしゃいますが、
鏡に映った自分の顔の汚れを消そうと、一生懸命鏡を擦るようなもので、
決してその汚れは消すことはできない。

どうすればよいかといえば、自分の顔を拭えばよい。
人を改めさせよう、変えようとする前に、まず自ら改め、自分が変わればよいのです。
 
自分がとことん仕事に惚れ込み、目いっぱい輝いて生きる。
そうすれば、それが鏡となって社員さんの心に火を燈す。
その究極の姿が、
 
「あなたがこの会社の社長さんですか?」
 
と言われる社員さんなのだと思います。
 
そして・・・そんな社員さんを育成できる社長さんは、最高の社長さんです!



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2011年05月16日(月)更新

人の真価、ということ

千年続く 会社をめざそう⑪
■人の真価、ということ■

新人とベテラン、一体何が違うのだろうと考えた時、多分それは「失敗の多さ」にあるのだろうと思います。もちろん、失敗は多くても、そこから学ぶことが少ない人は、何ともなりませんが・・・
 
一方、人の真価というものは、緊急時・非常時にはっきりと現われるもの。この真価もまた、「失敗の多さ」とそこから気付くこと、学ぶことの多さによって磨かれるものだと思います。
 
元来人間は、利己的で、保身的で、わがままで、自分勝手で・・・
そんな人間が若い頃はどうしても「我」が出る、というよりも、「我」しかないから、どうしても利己的で、保身的で、わがままで、自分勝手な言動を取ることになる。
 
ところが、そんな言動を取っていて、うまくいくはずがなく、衝突したり、クレームを受けたり、雷を落とされたり・・・
 
そのような経験の中から、何をやってはいけないのか、どうしなければならなかったのかを学んでいく。結果として「他責から自責へ」「自利から利他へ」と自己革新していくのだと思います。
 
ところが、失敗が少なかったり、失敗しても他責や自利から抜け出すことができなかったら、人間が磨かれていかない。そういう人は、「まさか」の時に、人から疎まれるような行動しか取れない。だから人心が離れていってしまうのだろうと思います。
 
人は失敗からしか学ぶことができません。成功は、確かに嬉しくて、楽しくて、満足して、有頂天になることができます。しかし、学びは少ない。人は失敗から多くのことを気づき、学ぶことができるのです。
 
よって失敗を恐れず、失敗から気付き学ぶ姿勢が何よりも必要です。
 
そして人の上に立つ者にとって、いかに社員さんや部下に「効果的な失敗をさせることができるか」が最大のテーマになります。要するに、社員や部下の失敗を心から喜べるようでないといけない。社員や部下の失敗に対しては、「顔で怒って、心で笑う」といった二重人格的対応が大切なのだと思います。
 
まさかのときに、本当の真価が問われる。その真価は、失敗とその受け止め方、対処の仕方によって磨かれていく。自分自身の人間的成長を考えるときも、部下育成を考えるときも、大切な視点だと思います。





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