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2013年08月28日(水)更新

決断の本質は「捨てる」肚の括りにあるということ

千年続く 会社をめざそう 51
■決断の本質は「捨てる」肚の括りにあるということ■

 
 
国税庁が公表した「会社標本調査」によれば、
平成23年の法人数は257万社で、そのうち、利益計上申告法人は27.7%だったそうです。
法人数は毎年減少を続け、更にその中の黒字企業は1/4しかない。
しかし、実態はもっと厳しいようにも思います。
 
そのような環境にあっても、成長し続けている会社があります。
仕事柄、多くの経営者の方とお会いしますが、
成長し続ける会社の経営者の方には、いくつかの共通点があります。
 
まずはそうでない経営者の方に共通するのが「○○だからできない」というフレーズ。
「人がいない」「お金がない」「時間がない」「ノウハウがない」「設備がない」「情報が入ってこない」「協力者がいない」「前例がない」・・・まさに“ないもの尽くし”です。
 
特に中堅・中小企業においては、この“ないもの尽くし”の状態はどこでも同じ。
成長し続ける企業にあって、そうでない企業にはない、というものではありません。
 
成長し続ける企業の経営者に共通するのは、その後です。
「ならばどうするか?」ここに真剣に向き合い、
クリアすることを習慣としている経営者がいる会社が成長し続ける、そういうことだと思います。
 
もう一つ大切なことがあります。
上記のような“できない理由”が出てくる根源、
すなわち過去のしがらみを断ち切ることができるかどうか、という点です。
誰でも「できない」で止まりたい訳ではない。
止まらざるを得ない理由があるのです。
 
「何か新しいことがしたいのなら、まず、何を捨てるかを考える」
 
どうも、この観点が必要なようです。
 
以前、ある雑誌で松井証券の松井道夫さんが
「決断とは、実は捨てることである」と仰っていました。
「その決断ができないと、なにかをやろうにも、やりようがなく、
捨て切れないこと(通常の証券営業の事業)が新しくやろうとすること
(ネット販売)の足をひっぱる(営業マンの歩合給を含む料金体系と
ネット販売での価格設定は両立しようがない)」と。
 
まさにそういうことだと思います。
 
両手が塞がっている中で欲しいものがあるならば、一つ手放すしかない。
その決断と肚括りができるかどうかが、
成長し続けることができるかどうかの分岐点だと思います。


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