名南経営 コンサルタント 亀井英孝の 千年続く 会社をめざそう | 経営者会報 (社長ブログ)
企業永続のためのヒントを、実例をもとにした考察で導きだします
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2年ワンセットで評価する、ということ
千年続く 会社をめざそう㉔
■ 2年ワンセットで評価する、ということ■
先日、ある方から賞与に関する相談がありました。
その内容は次のようなものでした。
「今年はA君が活躍したが、昨年ぼろぼろで、今年何とか前年をカバー
した、という感じ。B君は昨年前半低迷したが、後半凄く成長した。今
年もやってくれるだろうと、昨年の評価は少し抑えた。今年前半は期待
に応えてくれたが、後半伸び悩んだ。彼らをどう評価したらよいか?」
実はこの問題、営業会社ではよくある話。
このような場合、私は「2年ワンセットで考えられたらどうですか?」と
アドバイスします。それはなぜか?
まずは賞与の意味について考えてみたいと思います。
そもそも人事評価には会社同様、損益計算書と貸借対照表があります。
損益計算書とは「ある一定期間の損益」を表しますから、
これを人事に置き直しますと、一定期間の成果や取組み状況などが評価対象となる、
ということになります。
通常は半期ごとに評価を実施し、結果はもっぱら賞与に反映することになります。
貸借対照表とは「ある時点における財産価値」を表しますから、
人事では基本的な能力の高さが評価の対象になります。
あらかじめ会社が求める期待人材像を明確化し、いかに近づいているかを評価。
通常は春先に評価を実施し、評価結果はもっぱら昇給および昇格に反映させます。
今回のご相談はまさしく前者のもので、なぜ今回のような悩みが生じるかというと、
「期間」と「成果」にズレがあるからです。
ならばこの「期間」と「成果」のズレがなくなれば、
悩みは解決する、ということになります。
営業、特に受注生産や請負などといった一品物を扱うような会社や部門では、
半期ないしは1年という短期間では納得感のある評価は難しいもの。
逆に短期間の成果で評価してしまいますと、さまざまな弊害も出てきます。
現に単年度評価をしている営業会社で、決算前に受注を調整したり、
好調の年に無理して受注してお客様にご迷惑をかける、
といったケースも見受けられます。これだけは避けたいもの。
賞与は通常、半期の業績をみて考えますが、このような場合は、直前1年を通算して考える、
たとえば、今年の12月の評価であれば、昨年1月から今年の12月までの業績を、
来年の6月の評価であれば、昨年の7月から来年の6月までの業績を評価の対象とする。
そうすることで評価もストレスなく行われるのではないでしょうか。
この期間がどれくらいが妥当か、
それは扱う商品や会社の体制によって考える必要があります。
今回の相談者の場合も、話の内容から
「結局2年ワンセットで考えられている」ことは明白であり、
私はそれを後押ししただけです。
社員一人ひとりの顔が見えている中小企業では、
「実はもう決めている」その腹づもりを起点に考えていただければ
よいのではないかと思います。
■名南コンサルティングネットワーク こちら>>>
■日本法人会千年経営研究会 こちら>>>
■ 2年ワンセットで評価する、ということ■
先日、ある方から賞与に関する相談がありました。
その内容は次のようなものでした。
「今年はA君が活躍したが、昨年ぼろぼろで、今年何とか前年をカバー
した、という感じ。B君は昨年前半低迷したが、後半凄く成長した。今
年もやってくれるだろうと、昨年の評価は少し抑えた。今年前半は期待
に応えてくれたが、後半伸び悩んだ。彼らをどう評価したらよいか?」
実はこの問題、営業会社ではよくある話。
このような場合、私は「2年ワンセットで考えられたらどうですか?」と
アドバイスします。それはなぜか?
まずは賞与の意味について考えてみたいと思います。
そもそも人事評価には会社同様、損益計算書と貸借対照表があります。
損益計算書とは「ある一定期間の損益」を表しますから、
これを人事に置き直しますと、一定期間の成果や取組み状況などが評価対象となる、
ということになります。
通常は半期ごとに評価を実施し、結果はもっぱら賞与に反映することになります。
貸借対照表とは「ある時点における財産価値」を表しますから、
人事では基本的な能力の高さが評価の対象になります。
あらかじめ会社が求める期待人材像を明確化し、いかに近づいているかを評価。
通常は春先に評価を実施し、評価結果はもっぱら昇給および昇格に反映させます。
今回のご相談はまさしく前者のもので、なぜ今回のような悩みが生じるかというと、
「期間」と「成果」にズレがあるからです。
ならばこの「期間」と「成果」のズレがなくなれば、
悩みは解決する、ということになります。
営業、特に受注生産や請負などといった一品物を扱うような会社や部門では、
半期ないしは1年という短期間では納得感のある評価は難しいもの。
逆に短期間の成果で評価してしまいますと、さまざまな弊害も出てきます。
現に単年度評価をしている営業会社で、決算前に受注を調整したり、
好調の年に無理して受注してお客様にご迷惑をかける、
といったケースも見受けられます。これだけは避けたいもの。
賞与は通常、半期の業績をみて考えますが、このような場合は、直前1年を通算して考える、
たとえば、今年の12月の評価であれば、昨年1月から今年の12月までの業績を、
来年の6月の評価であれば、昨年の7月から来年の6月までの業績を評価の対象とする。
そうすることで評価もストレスなく行われるのではないでしょうか。
この期間がどれくらいが妥当か、
それは扱う商品や会社の体制によって考える必要があります。
今回の相談者の場合も、話の内容から
「結局2年ワンセットで考えられている」ことは明白であり、
私はそれを後押ししただけです。
社員一人ひとりの顔が見えている中小企業では、
「実はもう決めている」その腹づもりを起点に考えていただければ
よいのではないかと思います。
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