名南経営 コンサルタント 亀井英孝の 千年続く 会社をめざそう | 経営者会報 (社長ブログ)
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真の「自信」ということ
千年続く 会社をめざそう 53
■真の「自信」ということ■
ときに、自信と驕りを履き違えている人を見かけます。
厄介なのは、それがなかなか自覚できないことと、
その自他の認識のギャップが、好ましいコミュニケーションを阻害し、
ひいては組織崩壊の糸口にもなりかねないこと。
人の上に立つ者が、細心の注意を払うべきことの一つだと思います。
ではいったい真の自信とはいかなるものか。
今回はこの点について、私なりの考えを述べさせていただきたいと思います。
私は真の自信には以下4つの条件が必要だと考えます。
第一に、真の自信には“実績”が伴うものだと思います。
「実績のない自信なんてあるのか?」と思われるかもしれませんが、
現実にあります。自分は何の努力もしていないくせに他人の欠点をあげつらい、
他者を貶めることによって自分のポジションを維持しようとしている人がいるでしょう。
そういう自信を私は“虚なる自信”と呼び、最も戒めています。
こういう人に限って人を激しく蔑むので、悪影響はこのうえない。
第二に、真の自信には“謙虚さ”が伴うものだと思います。
「私が今こうして自信をもってやっていけるのは、私を支え、
助け、導いて下さる存在があったからである」
この謙虚な気持ちがあってこそ、経験と実績は輝きを増し、
周囲からも認められる揺るぎない自信となります。
周りが快く思えない自信など、虚栄に過ぎない。
第三に、真の自信には周囲への“信頼”が伴うものだと思います。
周りにいてくれる人たちを信じ切ることができるから、
自らは自信あることに全力を尽くすことができる。
また、人は信頼されていると自覚できた時、
その信頼を裏切ってはならないという意識が強く働きますから、
よりいっそう両者が相乗効果を発揮できるのです。
よく「俺は大丈夫だが、周りの奴らが問題だ」などという方がいらっしゃいますが、
それはまさに砂上の楼閣。
現状はある一定の条件が揃っているから、
何とか自分への自信がキープされているが、
この条件がなくなった途端に崩れる。
第四に、真の自信を持つ人は“無頂点”。
人の成長は、直線的な右肩上がりとは行かず、浮き沈みを繰り返しながら、
徐々に上がっていくといった軌道を描きます。
自信も同じで、あるときに感じられた自信が、
ふとしたことから持てない状況にあることに気づくことがあります。
問題はその後の対処の仕方で、真の自信を持つ人は、
自信がないことを自覚した時、次なる革新を始めます。
逆にそうでない人は、過去の自信にしがみつこうとする。
さて、この真の自信を身につけた人には、一つの特徴があります。
それは真の優しさを持っていること。
周囲の人に本当に幸せになって欲しいと心から願い、
期待水準に至るまで厳しく指導・叱責し続ける。
その一方で、相手の状況によっては、ときに鈍感を装ったり、笑って見逃すこともできる。
そのメリハリのある真の優しさを身に付けることができているのが、
真の自信を持つ人であるように思うのです。
この48年間の人生で、この条件を満たす人に何人もお会いしましたが、
それはもう、とても魅力的な存在でした。
私自身がそのような人になりたい、そう願って日々研鑽に努めています。
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