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たった一言で人生は変わる、ということ

投稿日時:2011/07/13(水) 08:48rss

千年続く 会社をめざそう⑮
■たった一言で人生は変わる、ということ■


人生は、たった一言(ひとこと)で大転換をするものだと
つくづく思います。よくも悪くも・・・
 
先日も、あるお客様のところに訪問したところ、
以前は暗くて、だらだらしていて、覇気がないように見えていたA君が、
見違えるように明るく、キビキビ、生き生きしていて、びっくりしました。
 
彼の上司に尋ねたところ、ある取引先の役員が彼の作業を見て、
「君には天性のものがある」と言われて激変したのだとか。
 
「そんなことなら、いくらでも言ってやるのに・・・ねえ」と苦笑いする上司。
「でも俺ではだめだったんだろうなぁ」とのこと。
 
前回も紹介した森信三先生の言葉。
 
「人間は一生のうちに逢うべき人には必ず逢える。
しかも一瞬早過ぎず、一瞬遅すぎない時に」
 
A君にとってその役員の方は、まさに「必ず逢うべき人」であったのでしょう。
そして彼はそれを逃さなかった。
 
しかし、実はこの言葉には続きがあります。
 
「ただし内に求める心無くば、縁は生ぜず」
 
人間には『捉え方』というものがあります。
たとえば「怒られた」という現象が生じた時、
「俺はちゃんとやっているのに、どうしてわからないんだ!」とか
「あんただってできていないじゃないか!」と捉えたら、腹が立つ。
でも「この上司は、本当は言いたくないことを、私のことを思って言ってくれた」と捉えたら、
「ありがとうございます!」となる。
 『捉え方』によって、180度答えは変わってくるのです。
 
A君だって、その役員さんの言葉を「どうせ口から出まかせでしょ?」とか
「そうやって頑張らせようったって、そうはいかないよ!」などと捉えてしまったら、
激変どころか、余計に殻に閉じこもってしまったことでしょう。
 
でも彼は激変した。

それにはその上司の日ごろからの言葉掛けがあったのだと思います。
その役員の言葉を、素直に、前向きに、好意的に捉えることができたベースを作ったのは、
「内に求める心」を育て上げたのは、その上司に他ならないと思います。
 
「あなたの日頃の指導の賜物ですよ」
 
という私の返答を彼がどう捉えたか・・・それは数年後に見てみたいと思います。
 
いずれにしろ、人生を大好転させるような一言に出会える人・・・
いや、たった一言から人生を大好転させることができる人は、幸せだと思います。






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ボードメンバープロフィール

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かめい ひでたか

1965年岐阜県生まれ。89年名南コンサルティングネットワーク入社。2001年より取締役。後継者育成や経営計画立案を得意分野とする。愛知近県の後継者を対象にした勉強会を各地で主宰するなど、「事業承継」をライフワークにしている。月刊ニュートップリーダー(L.)連載『事業承継の王道』など、執筆・講演活動も精力的に行なう。

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