名南経営 コンサルタント 亀井英孝の 千年続く 会社をめざそう | 経営者会報 (社長ブログ)
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長年の功労者を遇する、ということ
千年続く 会社をめざそう㊱
■長年の功労者を遇する、ということ■
経営者の役割は、組織が必要とする役割によって変化します。
企業そのものが変化しているのですから、当然と言えば当然です。
たとえば、創業期においては教祖的なリーダーシップが求められるでしょうし、
ある程度成長し、管理者が育ってくればそのまとめ役、
さらに経営幹部が育ってくれば、一歩下がって全体を俯瞰する姿勢も
大切になってきます。
一方、求められる人材も企業の発展過程によって変化するのは当然です。
先の経営者の役割に照らせば、創業期においては、
よくも悪くもイエスマン的でないと成り立たないでしょう。
その後は与えられた組織のまとめ役、最終的には経営者の分身として
戦略立案まで担えれば最高です。
創業社長でよくみられるのは、
創業当初から頑張ってきてくれた人をそのままNO2にしているケース。
その人が戦略立案まで担える人材であればよいのですが、
少なくないのは悪い意味でのイエスマン。
そして求めるものと現実とのギャップを感じ、
口では文句を言いながらもその状態を放置されている。
このようなケースでは社員の不満もたまるばかり。
決してよい状態とはいえません。
では、創業以来の功労者であるその人を冷遇すればどうなるか?
昨今では、経営の厳しさを理由に、
それまでの功労者に冷たくあたる傾向もあるようですが、
それでは、若い社員が不安を抱くことになります。
繰り返しますが、時代が変われば必要な人材像も変化します。
過去の功労者が今必要な役割を担えるかどうかはわかりません。
しかし、過去の功労者を冷遇することが
組織風土に悪しき影響を与えることは避けられない。
ではどうすればよいのか?
好ましい組織風土を実現されている老舗企業を眺めてみた時、
一つの傾向があることに気づきます。
それは、報酬と役割の分離です。
ここでいう報酬とは単に経済的報酬を指すものではありません。
精神的報酬をも含みます。
彼がどんなに貢献してきたか、どんな点を見習うべきかなど、
社員からの尊敬を集めるような取り組みが必要です。
一方で、現在およびこれからの役割は別で考えなければならない。
その人が持っている長所や能力をじっくり眺め、
それにあった役割を与える。そういう姿勢が大切なのです。
過去をどう報い、今後どのような役割を担ってもらうか。
大変難しいテーマであろうかと思いますが、
その対応、その姿勢が社員の安心感と帰属意識を生むのだと思います。
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